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タイルに関するよくある質問 タイル基礎編

タイルに関するよくある質問 タイル基礎編

建材としてのタイルの特徴を簡単に教えてください。

陶磁器質タイルは、建築仕上げ材として優れた性能を持っています。

  1. ①耐久性に優れ、自然環境に対して劣化・変色・変質がほぼない
  2. ②化学的安定性があり、酸やアルカリなど薬品に対してとても変質しにくい
  3. ③物理的安定性があり、耐熱性・耐火性・防水性に優れている
  4. ④耐摩耗性・清掃性に優れており、メンテナンスが容易である
  5. ⑤様々な風合いや色彩、形、材質感が表現できる豊かな意匠性を持っている
  6. ⑥世界中で愛されている素材。統計だけでも、毎年数十億平米が生産されています。
  7. ※ちなみに、日本では1人あたり年間0.5平米の利用に大して、アメリカでは1.05平米となっております。
  8. ⑦環境ホルモンはまったく発生しません。
  9. このほかにも、お部屋の湿度を調節するタイルやセルフクリーニングタイルなど、機能性を兼ね備えたタイルも開発されています。

タイルって主にどんな大きさがありますか?

マンションでよく使われるサイズ、内装用、床タイルなどさまざまです。

マンションなどでよく使用されているのが50二丁(45二丁とも呼ばれる)タイルと呼ばれるもので、50角タイル2枚分の45mm×95mm(目地を含めた寸法で50mm×100mmを指す)サイズです。ほかにも45三丁(45mm×145mm)、45四丁(45mm×195mm)のサイズがあります。また、外壁によく使用される二丁掛、小口平タイルは、レンガのサイズを元に生まれたもので、二丁掛は、小口平タイル(60mm×108mm)2枚分の大きさに目地幅を加えた寸法とひとしくなます。60mm×227mmの寸法のタイルのことです。煉瓦の小口二つを合わせたものということが語源です。三丁掛は90mm×227mm、四丁掛けは120mm×227mmとなります。
 内装用のタイルでは、主要なもので100mm角や150mm角などがあります。 小さいものでは10mm角や20mm角、丸形や六角形などさまざまなサイズや形状があり、個性的な空間を演出できます。
 床タイルでは100角程度のものから600mm角を超える大形のものまであります。

基本的なモザイクタイルのユニットサイズを教えてください。

モザイクタイルのユニットについては、300mm×300mm(900cm2)が基本となります。

もともとタイルを外壁などに施工する場合、割り付け作業が必要となりますが、日本家屋の建築の場合、尺貫法で寸法が採られており、柱から柱までをタイル施工するとなれば、柱間は一間(6尺=6×303mm)ですので、6枚のユニットを割り付けるのがベストとなります。(床1坪の場合は36枚)
しかし最近では、家屋もメートル法で設計されることが多く、ユニットサイズもこれに合わせ300mm×300mmとなっています。

磁器、陶器、せっ(炻)器の違いを教えてください。

タイルは素地の粗密や気孔の多少などにより性質が分類されます。

それぞれの特徴は次のとおりです。

(磁器) 素地は透明性があり、緻密で硬く、打てば金属製の清音を発する。破砕面は貝殻状を呈する。
(せっ(炻)器)  磁器のような透明性はないが、焼き締まっていて吸水性が小さい。 土物タイルはこの区分に入る。
(陶器) 素地は多孔質で吸水性が大きく、叩くと濁音を発する。

基本的には、吸水率が低いほど磁器の性質を現すことから、かつては、吸水率だけで分類されていましたが、最近の新製品では、技術発達もあり、吸水が高くても磁器の性質をもつものや、低くても陶器のような性質をもつものがあり、かならずしも吸水率だけで、磁器、陶器、せっ(炻)器と判断することは難しくなり、そもそも、吸水率で敷居値を設けて、単純に磁器、陶器、せっ(炻)器と区別するのは違うという判断もあり、それらに一線を設けた形となっています。 磁器質、せっ(炻)器質は内・外装、床全てに使われますが、陶器質は内装に使われます。 ただし、用途は使用部位、形状、重量などの要因によっても、向き不向きがありますので、メーカーに確認する必要があります。 なお、2008年のJIS改正により測定方法が自然吸水から強制吸水へ変更されたため、磁器質、せっ器質などの呼び名からⅠ類~Ⅲ類という呼び名に変わりました。


JIS A 5209(2008)による区分 吸水率(%)
I類 3.0以下
II類 10.0以下
III類 50.0以下
JIS A 5209(1994)による区分 吸水率(%)
磁器質 1.0以下
せっ器質 5.0以下
陶器質 22.0以下

施釉タイル・無釉タイルってなんですか?

タイルの表面に釉薬(うわぐすり)が施されているものを「施釉タイル」、釉薬の施されていないものを「無釉タイル」といいます。

写真:施釉タイル   写真:無釉タイル
施釉タイル   無釉タイル

施釉タイルは、釉薬に含まれる顔料により表面の色をつくります。 無釉タイルは粘土自体に含まれる鉄分などの呈色によるもの(土もの)と、白地の素地に顔料を添加配合して着色するもの(練り込み)があります。 近年は技術の進歩により、両者の中間のようなものもあります。

湿式成形と乾式成形ってなんですか?

タイルの成型方法には主に2種類があります。

写真:湿式成形   写真:乾式成形
湿式成形   乾式成形

湿式成形とは、含水率の高い素地原料を押出成形機によって板状に押し出し、所定の形状・寸法に切断して成形する方法です。

乾式成形とは、微粉砕された含水率の低い素地原料を、高圧プレス成形機で所定の形状・寸法に成形する方法です。

タイルへのアスベストの混入はありますか?

タイルへのアスベストの混入についてはありません。

タイルは茶碗や食器と同様、高温焼成の陶磁器質で、その原料にアスベストなど一切使われていません。

住宅外壁で、タイルか吹きつけ材、どちらの仕上げ方法がお得ですか?

タイルです。

タイルは、吹付け材に比べてイニシャルコストは高くなりますが、塗り替えが必要なく、補修・改修費用も少なくて済むため、新築から建物の寿命までのライフサイクルコストは安くなります。

外壁仕上げコスト累積比較 

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